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映画祭、イベント

17 6月 2004 へ 15:56

東京発:『マリアージュ!』インタビュー(その2)

日本人がパリでの挙式に憧れなくなるかも?!『マリアージュ!』ギニャボデ監督&リオ:インタビュー。

3組に1組が離婚するという現代における様々な結婚観をかいまみることができるヴァレリー・ギニャボテ( Valérie Guignabodet )監督の『Mariages! / マリアージュ! 』。一組の若いカップルの結婚式を舞台に、祝福にあらわれた複雑に絡み合った夫婦・元夫婦・秘密の関係など、腹にひとつもふたつも傷を持つ登場人物たちによる群像劇がリアルな台詞とユーモアで描かれてゆく。ヴァレリー・ギニャボデ監督の2作目だが、フランス本国では100万人以上の観客動員を記録する大ヒット作である。そのギニャボデ監督と、出演者のなかでも一番感情の起伏をみせず”優等生”ぶりを揶揄されていたミッキー役を演じたリオ( Lio  )さんにインタビューをしてきた。

ーーーこの作品のアイデアは、実際に結婚式に出席したときに思いついたそうですね。
ヴァレリー監督:そうそう。ある結婚式に出たとき結婚というもの、カップルについて絶望的な気持ちになる瞬間を非常に感じました。それですぐそれを作品にすることに決めたんです。

ーーーリオさんの出演の経緯は?
リオ:監督のヴァレリーから何度も何度もあつ~いオファーをもらったのが一番です。それ以外にもシナリオが素晴らしかった。中でもミッキーという役は、今まで私が人々にもたれていたイメージと違う役だった。リオというと元気で人を先導するようなイメージだったと思う。ミッキーは知性に溢れて成熟した女性、そういう役ははじめてだったので絶対にやりたいと思ったんです。各シーンが愛に充ちていて優しいのよね。この役で自分のイメージを少し変えることができたのがうれしかったです。

ーーー群像劇でしたが、大勢の俳優を一度に演出するのは大変だったのでは?
ヴァレリー監督:ええ、一人一人のキャラクター描写が難しかったわ。5つの主要なカップルが登場するけど、彼らがの人物像をカリカチュアになりすぎずにそれと同時に個性を出すことに腐心したの。人物が極端になりすぎずにリアルにみえるように、かつ個性的に、そのはざまをみつけることが難しかったわ。時間が限られていると、時間がなければないほどカリカチュアに陥りやすくなっちゃうのよね。

ーーー撮影がつまってくると自分で描いたビジョンを客観的に演出しずらくなる瞬間があると?
ヴァレリー:それは今回に限っては必然だったの。前作(「Monique / モニク 」)は、主人公の男性と人形というテーマだったので撮影前に考えていたシーンどうりにつくることができたの。ところが今回は一人一人が生き生きしていなきゃいけない。

ーーー大勢の役者さんたちとのかけあいで苦労は?
リオ:全然!むずかしかったのはまったくなかったわ。特にミュウミュウ( Miou-Miou )のことは心から尊敬しているの。彼女は自分がやらなきゃいけないことを完璧に演じるの。私は演技は大人数のほうが好き。お互いがお互いを受け入れて適応していくから。あとはキッチンでのシーン(編注:登場人物たちがみんな言いたい放題暴走しはじめるあのシーンですね。)。ずっと目の前においしそうなチーズやワインが置いてあるのに撮影中は見ているだけ。つらかったわ~。ワインはサンジョセフっていうすごくおいしいワインよ!今もおなかすいているわ!」

ーーーあれだけ結婚への希望を持つ気をなくさせるやりとりをみていながらも、終盤で新郎新婦が谷から川に飛び込むシーンは、諦念ややけっぱちではない、結婚への勇気であり、リオさん演じるミッキーが裸足で道をゆくシーンには人生への勇気というものを感じました。
ヴァレリー:新郎新婦は谷から飛び込みますが、飛び込むことをフランス語では「プロンジェ」といって、自分の身を投じる・投資するというようなシンボルのような言葉なんです。映画のはじめでは新郎は結婚する気があるんだかよくわからない状態、新婦の方も家族のためとかドレスを着たいとかそういう理由で二人は結婚を決めていたの。でも谷から飛び込むことで二人ははじめて本当の意味で結婚をしたの。
リオ:今聞いてたら思い出したことがあるの。映画の中で最後ジャンはことわざを言ってたわね。その中に今あなたが言ったことを要約したようなことを言っていたはず。ああ、あんたいい映画撮ったわね!(とヴァレリーの肩をポン!)
ヴァレリー:ミッキーが裸足で歩くシーンはね、3つの道に分かれているのよ。一つは教会への道、一つは家へ戻るみち、そして最後の一つはどこへ行くのかわからない道。それらはそれぞれ結婚と独身、そして最後はどこへもつながっていない。一番最後の道を選んで歩いてゆくミッキーは、これから誰も知らない人生を歩いてゆくということを表現してたかったの。

ーーー明日(18日)が日本でのはじめての上映ですね。観客へメッセージをお願いします。
ヴァレリー:この映画は世界で一番フランス的マリアージュ(結婚)を表現した映画だと思います。どこにもこんなマリアージュはフランス以外に存在しません。あと思うのは、いろんな国の人が自分の宗教と関係なくわざわざフランスの教会で結婚式を挙げるって聞いたんだけど、そういうことを夢見ているカップルはこの映画をみたら絶対フランスで結婚なんかしない!て思うわよ。

ーーー日本人でも、つい最近柔道の金メダリストと野球選手のカップルがパリで挙式ををしましたよ。
ヴァレリー:フランスでの結婚ってディズニーランドにでも行くようなものなのかしらね。

ーーー最後に今後の活動を教えてください。
リオ:ヴァレリーさんと「マリアージュ2」よ。今度は主人公はミッキーで。なんちゃって、うそうそ冗談よ!今のところ9月に演劇に出るわ。私は今回の映画で自分を変えた、というより彼女ヴァレリーに変えてもらったの。だからまた変わっていきたい。今まではきゃぴきゃぴリオだったけど私ももう42歳なので大人のしっとり系になろうと思ってね(笑)。

ヴァレリー:次の作品のテーマはもう決めてます。でもまだ内緒!今回「マリアージュ!」が大きな成功を収めたので今後の活動もしやすくなると思うから楽しみですね。

 横浜 フランス映画祭 - 2004 /  日本 

Author : ユニフランス東京事務所

最終更新日 : 07 12月 2011 へ 15:56 CET

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