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映画祭、イベント

19 6月 2005 へ 16:08

東京発:『真夜中のピアニスト』監督インタビュー

『 De battre mon coeur s'est arrete / 真夜中のピアニスト 』でロマン・デュリスに新境地を拓かせたJ・オーディアール監督、インタビュー。

傑作『 Sur mes lèvres / リード・マイ・リップス 』のジャック・オーディアール( Jacques Audiard )監督が1978年製作のアメリカ映画『マッド・フィンガーズ』(主演:ハーヴェイ・カイテル、監督:ジェームズ・トバック)を愛を込めてリメイク! 
パリを舞台に暴力的な稼業と崇高な芸術家という相反する世界を行き来する主人公トムをロマン・デュリス( Romain Duris )が熱演し、新境地を拓いた作品だ。

Q= 『リード・マイ・リップス』に続き、トニーノ・ベナキスタ( Tonino Benacquista )氏との共同脚色ですが、彼とはどのように作業を行ったのですか?
A=まず大きな問題がありました。実はトニーノは『マッド・フィンガーズ』が大嫌いだったんです(笑)。なので、彼に仕事を引き受けてもらえるよう口説くことが一番大変でした。どこにポイントを置いて脚色したかというと、“主人公をどう変えるか”でした。具体的な変更箇所としてはオリジナルの主人公の嫌な部分、現代と時代的にそぐわない部分、あり得ない展開と描写の部分です。

Q= ロマン・デュリスを起用した理由は?
A=単純明快な理由です。すごく好きで、昔から使いたいと思っていた俳優だったからです。

Q= ロマン・デュリスにはオリジナルの映画を観るように指示しましたか?
A=彼の好きにさせました。見てもいいし、見なくてもいいよと。結局彼は観たそうです。それは彼にとって役に立ったらしく、ハーヴェイ・カイテルの何かに囚われて逃げられないような心理描写に感じるものがあったと言っていましたね。ロマン・デュリスとは、トムがどういう人物かという点については話し合いましたが、俳優というのは何かにすがりつきたくなるらしく(笑)、どういう服を着るのか、どんな靴を履くのか等を決めることで演じる人物像を構築できたようです。僕が唯一つリクエストしたのはピアノを練習すること。実は、ロマンのお姉さんのカロリーヌはコンサート・ピアニストなんです。なので彼女にロマンのピアノ演奏のコーチをお願いしました。1日4~5時間、3ヶ月間続けさせたんですが、1週間に1度、その成果を見に行きました。初めは猫背で弾いていた彼が次第にサマになり、肉体的にもどんどん変わっていきました。最後は本物のピアニストらしく見えるようになっていましたね。

Q= ロマン・デュリスは映画の中でどの位、実際にピアノを弾いているのですか?
A=彼の指が映っている部分は、彼自身の演奏です。カロリーヌには、その部分だけは完璧に弾けるようにしてくれと依頼しましたので、15箇所ほどは実際に弾いています。全体の音自体はカロリーヌが演奏したものです。

Q= 『リード・マイ・リップス』に主演して見事にセザール賞主演女優賞に輝いたエマニュエル・ドゥヴォス( Emmanuelle Devos )さんが今回、小さな役で登場しますね。
A=父親の恋人クリスは娼婦っぽい役柄という設定でしたが、タイプの全く違う彼女に演じて欲しかったんです。だからこそクリスに対する“娼婦みたいだ”という発言が息子のイヤミだと分かり、彼の陰険さを表せるのですから。

Q= エマニュエル・ドゥヴォスさんの夫であるジル・コーエン( Gilles Cohen )さんも出演しています。
A=彼は素晴らしい舞台の演出家で、しょっちゅう食事を一緒に食べたりする仲なのですが、不動産屋のトムの同僚サム役を考えている時にふと思いついて出演を依頼しました。彼の起用もうまくいったと自負していますよ。

Q= それでは同じく同僚のファブリスを演じたジョナサン・ザッカイ( Jonathan Zaccaï )さんの起用は?
A=彼の出演作は、私の妻マリオン・ヴェルヌーが監督した作品も含め何本か観ていました。そして今回改めて彼の写真を見て、その体つきがファブリス役にピッタリだと思ったからです。

 横浜 フランス映画祭 - 2005 /  日本 


(KIKKA)

Author : ユニフランス東京事務所

最終更新日 : 07 12月 2011 へ 16:08 CET

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