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映画祭、イベント

19 3月 2007 へ 11:21

東京発:『暗黒街の男たち』インタビュー

『暗黒街の男たち』のフレデリック・シェンデルフェール監督へのインタビュー。

フランス映画界の若手No.1俳優ブノワ・マジメル( Benoît Magimel )と演劇界の重鎮フィリップ・コベール( Philippe Caubère )が共演、裏社会の血なまぐさい抗争をリアルに描いたクライム・サスペンス『 Truands / 裏切りの闇で眠れ 』。フレデリック・シェンデルフェール (Frédéric Schoendoerffer) 監督は第1作目『少女首狩事件(フランス映画祭上映時タイトル:犯罪の風景)/  Crime Scenes 』を携えて来日した2000年に続く2度目の来日となった。

Q=7年ぶりの来日ですね。昨日、映画祭で作品が上映されましたが、日本の観客の反応は如何でしたか?
A=男性客より女性客の方が圧倒的に多かったのが嬉しかったですね(笑)。特に、この映画は“ごろつき”を描いたものなので、それに興味を持っていただけたのは意外でした。

Q=第1作目の時、綿密なリサーチを行ったと仰っていましたが、今回はどんなリサーチを行ったのですか?
A=私はリアリティを追求します。リアルさを出すためには観る側と同じ視点に立つことが大切なので、その意味においても綿密な調査は重要です。今回は脚本家と一緒に警察に赴き、“マル暴”担当の刑事から様々な事件ファイルを見せてもらいました。そしてヤクザが頻繁に出入りする店に連れて行ってもらい、実際のヤクザたちに会って色々と話を聞きました。

Q=第1作目は新旧2人の刑事を主役とする刑事ものでしたが、3作目の今回は犯罪者たちの物語で、全く対照的ですね。
A=そう見えるかもしれませんが、実は同じテーマを扱っているんですよ。つまり私にとっては、2作目の『Agents secrets / スパイ・バウンド 』(04年)を入れた3部作なのです。1本、1本の映画が階段を上るように進化してはいますがね。第1作目は破滅寸前のところにいる刑事が主役なのですが、法律と国家という存在は揺るぎないものです。2作目では法律は機能していませんが、まだ国家が残っています。ですが3作目になると法も国家もなく混沌だけがあるのです。

Q=キャスティングについてお聞かせ下さい。
A=フィリップ・コベールの起用は全くの偶然でした。脚本を書き終え、プロデューサーとキャスティングを考えていた時、ふとテレビのスイッチを入れたら、ある教養番組をやっていました。そこにコベールのインタビュー映像が流れたんです。あっ、この人クロード役にピッタリだと思い、プロデューサーに提案したところ、彼は大御所舞台俳優だから出演は難しいと思うよと言われました。でも、タイミングがうまいことに合い、出演してもらえました。フランク役のブノワ・マジメルとは知り合ってから5年ほど経ちます。その間ずっと、一緒に仕事がしたいと思っていたのですが、晴れて今回の起用となりました。彼は役作りにとても熱心だし、本当に真剣に役に取り組んでくれる俳優です。

Q=昨年のフランス映画祭で上映された『 36 quai des orfevres / あるいは裏切りという名の犬 』の監督で、元警官の経歴を持つオリヴィエ・マルシャル( Olivier Marchal )がフランクの相棒役で登場したのには驚きました。
A=彼とは、ある映画祭で偶然に出会いました。その映画祭で『あるいは裏切りという名の犬』が上映されたのですが、この作品がとても気に入りました。お互いに親しくなり、私の映画の企画を話したら、彼の方から電話をかけてくれ、出演したいと申し出てくれたのです。彼は俳優としても素晴らしいですね。

Q=第1作目ではマヌケなレオン刑事を演じた監督の実弟ルドヴィック( Ludovic Schoendoerffer )さんは今回、かなり重要な役どころでしたね。
A=私たち兄弟は本当に仲が良くってね、弟の出演しない映画は撮りたくないのです(笑)。

Q=オープニングとエンデイングのブノワ・マジメルの姿が実に印象的です。
A=脚本を書き終え、さてオープニングとラストはどうしようかと思案していた時に、まずオープニングのアイデアが浮かびました。夜のぼんやりした景色の中をブノワがだんだん近づいてくるというね。それを思い付いた時点で、じゃあラストはこれと対比させようと考えついたのです。つまりダカールの陽光が降りそそぐ中を逆にブノワが遠ざかっていくのです。

Q=第1作目の撮影では、オープニングのヘリコプターのシーンが難しかったと伺いましたが、今回難しかったシーンは?
A=駐車場での銃撃戦です。ギャング映画では銃撃シーンが度々登場しますので、どうしても他の作品と比較されてしまうからです。そこで細心の注意を払って、オリジナリティを出すべく努力しました。フィリップ・コベールのコミカルな面を出したシーンは、演出は難しかったのだけれど、撮影はとても楽しかったですね。

 フランス映画祭(日本) - 2007 /  日本 

(KIKKA)

Author : ユニフランス東京事務所

最終更新日 : 07 12月 2011 へ 11:21 CET

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