貴方はどの登場人物に共感しますか? Thierry Klifa 監督、主演のパトリック・ブリュエル&ジェラルディン・ぺラスのインタビュー。
レストランを営むアレックス( Patrick Bruel )は近々、恋人のクレール( Géraldine Pailhas )と身を固めようとしていた。だが、初恋の相手ジャンヌ( Nathalie Baye )と12年ぶりに再会したことで…。
……この作品『あなたを待つ人生』、本国では女性客にウケて大ヒットしたそうですね。
T・クリファ監督「この映画はラブ・ストーリーであると同時に、友情、家族、差別の問題も描いています。まず、フランスでは映画を観る人の多数が女性で、男性はそれに同伴するというケースが多いのですが、この作品は様々な世代の女性に受け入れられました。あっ、もちろんパトリック人気もありますよ(笑)」
……監督は本作が長編デビュー作ですが、共同脚本のクリストファー・トンプソンさんとはどのように執筆作業を行ったのですか?
T・クリファ監督「常に一緒に作業しました。セリフ担当、何とか担当と分担するのではなく、全てを2人で練り上げました。ですから2本の手ではなく、4本の手で書き進めていったわけです」
……パトリック・ブリュエルさんはこの映画のオファーを受けて、どのようにお感じになりましたか?
P・ブリュエル「とても嬉しかったですね。と言うのも、コレは僕のことを想定して書かれた脚本だったからです。多彩な面をもった人物ですし、色々な人々と関わりながら物語が進んでいくのですから」
……実生活においてはアレックスのような人物とは関わりあいたくないですね(笑)。クレールを演じたジェラルディン・ぺラスさんのご意見は?
G・ぺラス「私も彼みたいな男性と実際に関わるのはイヤだわ(笑)。でも、クレールが彼のもとを去ることは簡単なことだけど、本当に彼を愛しているのなら色々な問題とか苦労とかも受け入れなければならないと思うの」
……ナタリー・バイさんが歌うシーンがあったので、ブリュエルさんも歌うのでは…と期待していたのですが、結局歌うシーンはありませんでしたね。それはパトリックさんが必然性がないということで固辞なさったからとか?
T・クリファ監督「それはね、シナリオに書いてないからさ(笑)」
P・ブリュエル「あれはジャンヌが思い出をうったえかける場面だよね。僕はもともと歌手生活が長いのですが、それと平行して俳優活動も行ってきました。ただ歌手としての活動からは独立したモノでありたいと思っています。それが歌を中心とした映画だったら状況は変わってくるでしょうが、一応線は引いておきたいんだ。興行的な意味合いは別としてね」
(取材:KIKKA)