2003年度、世界におけるフランス映画興行成績のまとめ
今月は2003年度の年間総括として、全ての地域のあらゆるデータをお届けします。最新の統計結果は、2003年上半期の総括を確認する内容となりました。2003年度の外国におけるフランス映画の成功は、大予算映画、アート系映画、ドキュメンタリー等、多様な作品がもたらした成果です。
フランス語によるフランス映画の興行収入が9850万ユーロであるのに対し、外国語によるフランス映画は総売上高1億2230万ユーロを記録し、支配的な地位を占めています。アメリカについで日本で、最も多くの売上高が発生しました。しかしながら、この二国の市場が特に大作映画(日本では例えば Le Pianiste 「戦場のピアニスト」、 Le Transporteur 「トランスポーター」、 Taxi 3、 Le Peuple migrateur 「WATARIDORI」 )の興行成績に貢献し、年間興行収入の大部分はこれらの国で実現されていることは注目すべきでしょう。フランス語によるフランス映画の第一位、Taxi 3は世界中で1800万ユーロを超える興行収入を記録しました。この作品はAsmik Ace Entertainement の配給により、123館で合計650万ユーロの総売上を記録した日本で最も成功しています。ロシアでは DVD group により110本で公開が始まり、総売上250万ユーロ、約120万の観客を動員しました。
「WATARIDORI」 の大成功は、2003年の嬉しい驚きの一つです。映画は総売上1360万ユーロを記録し、そのうち970万ユーロは、Sony Pictures Classics が最高時には202館で公開したアメリカにて実現されました。アメリカに次いで、日本ヘラルド映画 により公開され、総売上150万ユーロを記録した日本、そして意外なことにオーストラリアのスコアが続きます。オーストラリアでは New Vision が配給を担当し、108万ユーロ、動員数にして約20万人の興行成績を記録していますが、この国では大成功と言えるでしょう。2002年に既にヨーロッパ数カ国で公開が始まった「L’Auberge espagnole (スペインの宿)」ですが、2003年のベストスコアはアメリカで記録しています。アメリカでは2003年5月15日、Fox Searchlight により公開がスタートし、最大公開数137本、360万ユーロの売上高を記録しました。
外国語によるフランス映画部門の第一位は間違いなく 「戦場のピアニスト」 です。2002年に公開がスタートし、14カ国で年を越して公開が続いた本作品ですが、2003年には新たに19カ国で公開が始まりました。2003年度は最終的に7850万ユーロの総売上、動員数約1270万人を記録するものと思われます。Le Pianiste は大部分フランスが製作した、外国語による映画です。あらゆる言語を取り混ぜたフランス映画、第三位は16カ国で1560万ユーロの総売上を記録したFrancois Ozon 作 「Swimming Pool (スイミング・プール)」です。最高記録を実現したのはまたしてもアメリカで、2003年7月2日、Focus Feature により公開が始まって以来、1010万ドルの興行成績を記録しています。
ズーム:
「Etre et Avoir (ぼくの好きな先生)」は優等生
2003年を通じて、「ぼくの好きな先生」 の成功は強固なものになりました。フランス語による映画トップ30では第4位に位置し、「WATARIDORI」 と共にドキュメンタリー映画のチャート上位を揺るぎなくしています。映画は総売上424万ユーロ、60万人を超える動員数を記録しましたが、この先もいくつかの国で公開が予定されています。20館で公開が始まったばかりのスペインでも当初の結果は上上で、初日3日間で1万2245人を動員しました。
旅を続ける「トランスポーター」
20th Century Fox の流通網は、2002年、2003年に40カ国で上映されたLouis Leterrier 作 「Transporteur (トランスポーター)」 の成功を確信していたに違いありません。EuropaCorp による100%フランス製の映画は、2003年に公開された33カ国の総売上1060万ユーロを記録して、外国語によるフランス映画チャートの第3位につけています。
詳しい情報の問い合わせ先:
Julien Gaulier
経済データ管理
© Unifrance - Le film francais