「ニューヨーカー」誌が、批評家リチャード・ブロディによる2014年の映画作品トップランキングを発表しました。フランス映画は今年も非常に高い評価を受けています。
音楽に文学、そしてもちろん映画も…。アングロサクソン文化特有のイベントであった「トップランキング」は、今や世界的にも恒例の行事となっています。そして今年も、多大な影響力と伝統をもつアメリカの文芸雑誌「ニューヨーカー」が、人気批評家リチャード・ブロディによる「2014年ベスト・ムーヴィー・ランキング」を発表しました。
トップ30作品のうち、フランス映画作品もランクイン。ジャン=リュック・ゴダール監督「Adieu au langage / さらば、愛の言葉よ」が3位、クロード・ランズマン監督の「Le Dernier des injustes / 不正義の果て」が4位に選ばれました。また、11位~30位の中には、アルノー・デプレシャン監督「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」、アラン・レネ監督「愛して飲んで歌って」、アラン・ギロディ監督「湖の見知らぬ男」、フィリップ・ガレル監督「ジェラシー」、リティ・パン監督「消えた画 クメール・ルージュの真実」、セルジュ・ボゾン監督「Tip Top」が名を連ね、共同制作作品からも、アルベルト・セラ監督「Historia de la meva mort / Story of My Death (私の死の物語)」がランクインしています。作家性の高い選りすぐりの作品が並び、評価を競う中、国別ではフランスが最も多数の作品をランクインさせているのです。
また、アメリカ未公開作品のランキングリストも興味深い内容となりました。アントナン・ペレジャトコ監督「7月14日の娘」、ギヨーム・ブラック監督「やさしい人」、ジュスティーヌ・トリエ監督「ソルフェリーノの戦い」と、「ヌーヴェル・ヌーヴェル・ヴァーグ」ともいわれる現代フランス映画を代表する新世代の作品3点が選出されています。(俳優 ヴァンサン・マケーニュ は、この3作品すべてに出演していることを付け加えておきましょう・・・!)
さらに、撮影監督部門にも3名のフランス人の名が。「エヴァの告白」のダリウス・コンジ、「ジェラシー」のウィリー・クラント、そして「湖の見知らぬ男」のクレール・マトンが選出されています。
そして、女優部門でも、ジェームズ・グレイ監督「エヴァの告白」での演技が大きく評価された マリオン・コティヤール の名が挙げられています。