ナポレオン三世治下の第二帝制時代。フランスの片田舎クラクビューに住む馬喰オードワンの家に緑色の牝馬が生れた。珍しいこの馬はオードワン一家に 富をもたらしたが、間もなく死んだ。後を追うようにオードワンも死んだ。残ったのは妻と長男オノレ(ブールビル)と次男フェルディナンである。やがて普仏 戦争がぼっ発した。オノレは義勇兵となり裏山にたてこもり、獣医のフェルディナンは人質にプロシャ兵にとらえられた。ところが村にプロシャ兵が侵入してき た。そして一家の仇敵ゼフ(イヴ・ロベール)の密告でオノレを捕えにやってきた。オノレが寝台の下にかくれていると、プロシャ兵はその上で彼の母親に乱暴 して去った。オノレはゼフへの復讐を誓った。母親が死に、やがてゼフの娘マルグリット(サンドラ・ミーロ)が村に帰ってきた。村では老村長が死にかかって 後任にはゼフがおされる気配濃厚である。オノレは共和派でゼフは教会派なのでことごとに問題は対立する。地元出身の代議士とマルグリットができているらし いのもオノレの気に人らない。獣医のフェルディナンがオノレに書いた手紙を、郵便配達デオダが学校帰りの子供の喧嘩にまきこまれて紛失した事件が起った。 どうやら手紙はゼフの息子に盗まれたらしい。オノレの娘ジュリエットとゼフの息子ノエルが恋仲になったりして事態はますます複雑である。そんなある日、例 の代議士がマルグリットと逢うためにオノレの家を使うことを申し入れてきた。胸に一物あるオノレはひきうけた。そして突然代議士が来ないことになったのを さいわい、マルグリットを手に入れようとした。だがそれは、フェルディナンの来訪でさまたげられた。その騒ぎでオノレは盗まれたと思った手紙は、自分の小 さい娘がひろってかくしていたのを見つけた。折から老村長が死んだ。会心の笑みをうかべたオノレは単身ゼフの家に乗込み、ゼフと息子のノエルを殴りつけて 気絶させた。そしてノエルを寝台の下におしこみ、ゼフの妻君の着物をはぎとっていった。オノレの復讐は成功した。
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