チュニジア・ザルジス。今朝、海は太陽の輝きをいっぱいに受けて真っ赤に染まっている。海辺ではすでに子供たちが遊んでいる。観光客のカップルが一組、興奮した足取りで素早く子供たちや海岸沿いの家の写真を撮っている。
漁師、女たち、学校帰りの子供たち、夢とコンピュータを持つ若者たち、寺院の管理人、その他語りたい人々すべて無秩序に、普段耳にすることも目にすることもないチュニジア人たちに語ってもらう作品。
「風にのって夢の地へ、勤勉で素朴な俺たちに会いにきてくれ。友好のしるしである食事を分かち合ったのだから、俺たちのことは忘れないように。そして特に君の撮った作品が俺たちの現実、願い、希望を映す鏡であるように。」とはある朝の漁師の言。
私はその言葉に忠実に従い、いまや人々が言葉を発することのできない国の中で、言葉への賛歌としてこの作品を創り上げた。