あらすじ
ツーロンの軍港は久しぶりに入港したフランス地中海艦隊を迎えて賑わっていた。その中の一隻、巡洋艦アルマに乗務を命ぜられた海軍大尉ダルテルは、 アルマの艦長が父の親友たるドゥ・コルレイ大佐であることを心から喜んでいた。大佐もダルテルがインドシナから転勤して、己が部下となったのを満足に思っ た。その夜、アルマの艦上では賑やかにレセプションが催され、美しい夫人令嬢を迎えて、将校達はダンスに、酒盃に、打興じた。ダルテル大尉は席上、艦長夫 人ジャンヌに紹介されたが、彼女こそは大尉がインドシナ赴任前に恋を語った愛人であった。初対面を装って挨拶したが、お互いに言いたい事、聞きたい事があ るのだった。突如アルマと僚艦クレベルは某方面へ出動命令を受けた。艦上は出動準備に忙殺された。ジャンヌはこの機会に己が真意を大尉に打ち明けて了解を 得ようと思い、下艦に先立ち大尉の居室で彼を待った。そこに大尉の荷物を従卒が運んで来て、物影に隠れたジャンヌに気づかず、鍵をおろして立ち去る。ダル テルは居室へ帰ろうとして艦長に呼ばれ司令塔に上がった。かくてジャンヌはダルテルの居室に閉じ込められたまま、アルマは霧を衝いて疾走し始めた。漸く居 室に戻ったダルテルはジャンヌを発見し、彼女が発見されない様にする為、従卒ルデュックに依頼した。その時、副長ブラムブールが訪れてダルテルに軍務につ いて話した。ジャンヌは物陰に隠れていたが、舷窓からは艦に近づいてくる一艦影が見えた。その艦影はアルマからの信号に、フランス軍艦であるとの正しい返 信をしたが、敵艦であった。アルマめがけて魚雷が発射された。アルマは応戦して敵艦を撃沈したが、自らも沈没した。ダルテルは致命傷を受け、艦長に一書を 託して絶命した。ジャンヌはルデュックに助けられた。艦長は重傷を受けたが、傷癒えて軍法会議に訊問をうけた。魚雷発射距離に敵艦を近づけた点が追及され たが、敵艦が仏海軍の新信号を用いてフランス艦を装った事実を証言する生存者は副長ブラムブール唯一人であるのに、ブラムブールはシェルショックで記憶を 喪失している。傍聴に来ていたジャンヌは思い惑った。軍人としてコルレイの名誉を救うべきか?夫としてのコルレイの名を傷つけまいか?ジャンヌの証言に よって、ロルレイ大佐は無罪を申し渡された。しかし彼は妻ジャンヌが不貞だったのかと疑い彼女を憎んだ。そしてダルテルが臨終に彼に託した手紙こそは、 ジャンヌに宛てられた愛の手紙だと思い、彼女に渡そうとした。彼女は夫に開封を乞うた。それはダルテルが軍人の名誉にかけて、ジャンヌを傷つけまいとする 友情を吐露した手紙だった。コルレイ大佐は妻を一時たりとも疑ったことを恥ずかしく思った。そして気も晴れ晴れと夫婦は抱擁したのであった。
Source : movie.goo.ne.jp
クレジット
監督 (1)
俳優 (15)
映画製作・配給会社 (2)
- 製作代表 : Impérial Film
クレジットタイトル詳細 (11)
- Screenwriters : Marcel L'Herbier, Charles Spaak
- Dialogue Writers : Marcel L'Herbier, Charles Spaak
- Directors of Photography : Marc Fossard, Jules Kruger
- 作曲家 : Jean Lenoir
- Assistant director : Ève Francis
- Editor : Emilienne Nelissen
- 録音技師 : Joseph de Bretagne
- Costume designer : Jacques Manuel
- 原作者 : Claude Farrère, Lucien Nepoty
- 製作部長 : Léopold Schlosberg
- 装飾 : Robert Gys
技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : ドラマ, 戦争
- テーマ : スパイ
- Original French-language productions : 不明
- 製作国 : 100%フランス
- 製作年 : 1935
- フランス公開 : 28/05/1935
- 上映時間 : 1 時間 20 分
- 経過状況 : 公開済み
- ニュメロ·デ Visa : 1118
- ビザ発行日 : 31/08/1940
- CNC助成 : はい
- 生産のフォーマット : 35ミリ
- カラータイプ : 白黒
- 画面セット : 1.37
- Audio format : モノラル