研究から欲望の対象へ
初の長編作品を監督するにあたって Alice Winocour がインスピレーションを受けたのは、オーギュスティーヌという実在の女性の物語でした。オーギュスティーヌは神経科医シャルコー教授の患者で、1873年にパリ・サルペトリエール病院に収容されました。病の名は「ヒステリー」。この奇妙な病の症状は、まるで硬直しきった世紀末のヨーロッパ社会そのものを象徴するものでした。作品は、当時のサルペトリエール病院の厳格で不気味な空気を捉えるとともに、患者の服従と催眠とに根ざしたシャルコー教授の治療研究の限界を的確に顕わしています。
メイキングのさらに詳しい情報は、Alice Winocour 監督のインタヴュー、そして 『オーギュスティーヌ』 の予告トレーラーからご覧いただけます。