あらすじ
〔「なんじ神の名をみだりに呼ぶなかれ」〕修道院の雑用係をしているジェローム(ミシェル・シモン)老人の口癖は「神もヘチマもあるものか」だ。十 戒にも「神の名をみだりに呼ぶなかれ」とあるように、この癖はどうにも具合が悪かった。この癖が因であわや追い出されようとした時、小学校時代の同級生で あった司教様(L・バル)が訪れ十戒を記憶するよう命じた。昔から記憶力の悪い老人、そのたびに口をついて出るのがなんと“神もヘチマもあるものか" 〔「なんじ姦淫するなかれ」「なんじ結婚のほか肉の行いを求むるなかれ」〕悪魔が人間を誘惑する武器は……女。ダンクール青年(アンリ・ティゾ)もこの悪 魔の化身に魅入られてしまった。“タニア"(ダニー・サヴァル)それが女の名。青年は女をもとめてクラブに通いつめた。二八回目の夜ついに女は彼の前から 姿を消した。アドレスを頼りに捜しあてたのは立派なビル。何と彼女は管理人ポロ(ロジェ・ニコラ)の妻君モリセットだった。青年に奥方を絶讃されたポロ、 買物かごをさげて帰ってきた妻をみて一人喜ぶのだった。美しい夢を抱いて来た青年は、まさしく管理人のおかみさんになりさがったタニアをみて、あわてて退 散した。〔「なんじ殺すなかれ」〕麻薬にむしばまれ身体を売り、力つきた女が、遺書を修道院にいる兄ドニ(シャルル・アズナヴール)にたくして自殺した。 復讐の決意に燃えたドニは僧衣を脱ぎレストランのボーイになった。友人の刑事ルイ(モーリス・ビロー)の協力を得て、街の顔役ガリニーに、ボーイのドニは 売春強要、麻薬、人身売買の証拠をつきつけた。案の定手帳を買い取るというガリニーを自室に呼び寄せたドニは、手はず通り友人の刑事に手渡そうとした。そ の時足もとの猟銃はドニをめがけて火をふいた。入れかわりに入って来た刑事ルイはガリニーの手に手銃をかけた。全てドニの計算通りだ。「うまくいっ た……」ドニはそのまま、こときれた。〔「なんじ人の持物を欲するなかれ」〕フィリップ(メル・フェラー)は恋人ミシュリーヌ(M・プレール)に高価な宝 石を買い与えた。勿論別れ話の手切れ金のつもりだ。宝石は女には不思議な魔力を示すもの。フィリップが次ににらんだのは、ミシュリーヌの友人のフランソワ ズ(フランソワーズ・アルヌール)。彼女もゴージャスな宝石のとりこになって即座に彼の恋人になった。そのため夫にそれを認...
クレジット
監督 (1)
俳優 (51)
映画製作・配給会社 (5)
- 製作代表 : Filmsonor Marceau
- Co-productions : Procinex, Mondex Films
- 海外製作作品 : Incei Film
- Film exports/foreign sales : Tamasa Distribution
- フランス国内配給 : Cinédis
クレジットタイトル詳細 (15)
- Adaptation : Henri Jeanson, Michel Audiard
- Screenwriters : Julien Duvivier, René Barjavel, Maurice Bessy
- フォトディレクター : Roger Fellous
- 監督補佐 : Tony Aboyantz
- 編集担当 : Paul Cayatte
- 録音技師 : Fernand Janisse
- Costume designer : Tanine Autré
- 音声アシスタント : Fernand Sartin
- 撮影技師アシスタント : René Schneider
- Assistant editor : Nicole Cayatte
- スクリプト : Annie Maurel
- 美術アシスタント : Frédéric De Pasquale
- サウンド・ミキサー : Guy Chichignoud
この映画を見る
Watch フランス式十戒 in VOD
技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : アンソロジー映画, コメディー
- 言語 : フランス語
- 出身 : フランス, イタリア
- Original French-language productions : 不明
興行収入・公開作品
テレビ放送
このコンテンツは登録ユーザー専用です。
会員登録はお済みですか?コンテンツを見るにはログインしてください。
ニュース&アワード
About
サイレント時代から今日にいたるまで数々の名作を世におくったフランス映画界の代表的監督ジュリアン・デュヴィヴィエが、昔から伝わるキリスト教徒 の「十戒」のそれぞれについて、独創的な考察を加え、現代風俗の中にえがきあげたもの。内容は八つのエピソードに分かれ、それぞれを蛇の姿をした“悪魔" の狂言まわしがつなぐという趣向。ルネ・バルジャベル、アンク・ジャンソン、ミシェル・オーディアール、パスカル・ジャルダンなど一流脚本家たちの協力の もとに、デュヴィヴィエ自身、脚本を執筆している。出演者は現代フランス映画界の代表的なスターのほとんどの者が、出演している。「太陽はひとりぼっち」 のアラン・ドロン、「女猫」のフランソワーズ・アルヌール、「血とバラ」のメル・フェラー、ダニエル・ダリュー、ジャン・クロード・ブリアリ、ダニー・サ ヴァル、フェルナンデルなどが出演している。撮影は前作「火刑の部屋」でもデュヴィヴィエをたすけていたロジェ・フェルー。八つのエピソードを通じて新進 のジョルジュ・ガルヴァランツ、ギイ・マジャンタ、ミシェル・マーニュの三人が音楽を分担している。フランスコープ。
Source : Wikipedia