あらすじ
人情味溢れようが、溢れまいが、人間中の人間の標本にスポットライトを当てながら(そして水滴がやがては大海となるごとく、パリは世界を象徴すると言って良いだろう)地球上を旋回するスパイ衛星を想像していただきたい。破産した銀行員、飢えるより死んだほうがましと考える浮浪者、アヴァンチュールを探し求めるブラッセリー"北駅”のパトロン、同僚の妻に熱い思いをよせる警部、テーマを探す映画監督、実際はダイアモンドの浪費家にすぎない宝石店の販売員、実はペテン師の偽タクシー運転手、魅力的かつ腹黒いプロデューサー、いかがわしい不動産エージェント、TGVの線路上に迷い込んだ狂牛、恥ずかしがりやで母親風の売春婦、どのガイドにも載っていない不法レストラン、サクレクール寺院の前で十字架の刑にあうキリスト、音楽とスワッピング好きな政治家たち。つまり、プレヴェール風の総リスト、リヒターの恋愛スケールと呼べるであろうスケールの同じレベルにいたい、と夢見るあらゆる男女のカタログ。明らかなのは、同じスケールにいることはまずない、ということ。そして他にもっと良い人が見つからない限りは、相手に忠実。
誰もが、常に差を保ちながら他人との関係を元に成り立っている。よく知られていることだ、AさんはBさんを愛し、BさんはCさんを愛し、そのCさんはDの方が好き…。ラシーヌはそこから悲劇を創作した。我々はと言えば、この愛の探求を純粋なコメディーで活用させていく。「パリジャン」の中心を織り成すのは、この人間の小世界を歌でコメントする歌手のカップル、シャーとマッシモなのだから、ほとんどミュージカルと言っても良いだろう。
彼ら二人の歌手は徐々にこの物語の主人公にさえなっていき、二人だけで輝く町パリに生きることの喜びと難しさの一部を象徴するのだ。
クロード・ルルーシュ
クレジット
監督 (1)
俳優 (56)
映画製作・配給会社 (3)
クレジットタイトル詳細 (15)
- Screenwriters : Claude Lelouch, Pierre Uytterhoeven
- フォトディレクター : Gérard De Battista
- 作曲家 : Francis Lai
- 監督補佐 : Vanya Peirani-Vignes
- 編集担当 : Stéphane Mazalaigue
- Sound recordists : Harald Maury, Jean-Charles Martel
- Costume designer : Karine Serrano
- プロデューサー : Claude Lelouch
- 製作部長 : Rémi Bergman
- 報道担当(映画) : Arlette Gordon
- 音声編集担当 : Jean Gargonne
- スクリプト : Marion Pin
- 装飾 : François Chauvaud
- スタントマン : Loic Saintilan
- スチールマン : Éric Caro
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技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : コメディー, ドラマ
- テーマ : 歴史, 運命
- 言語 : フランス語, イタリア語
- その他の国の共同制作者 : フランス