あらすじ
パリの下町はモンパルナスに、一組の恋人が住んでいた。男の名はマルコ・マゼッティ(M・マストロヤンニ)、自動 車学校の経営者だった。女の名はイレーヌ(C・ドヌーヴ)、ひとり息子のルカ(B・ルグラン)がいる小さな美容院のマダム。彼女の輝くような金髪はお客様 の憧れの的だった。いずれ正式な結婚を、とは思っていたがお金もヒマもなかった。それでも二人は充分に幸福だった。ところで、この数日間、マルコは身体の 具合が悪くて悩んでいた。吐き気、目まい。折角イレーヌとルカを連れてミレーユ・マチューのリサイタルを聴きにきたというのに、また気分が悪くなるという 始末だった。そんなマルコの身を気づかうイレーヌは、大きな瞳に涙を浮かべて“あなたが死んだら生きていけないわ、お願いだからお医者様に行くって約束し て”と哀願する。女の涙に弱いのは男のつね。マルコは早速女医のドラビーニュ(M・プレール)のもとを訪れた。その診察の結果、なんと驚くなかれ、妊娠だ という。産婦人科の権威ショーモン(R・ジェローム)先生の診察でも確認され、妊娠四ヵ月。もはや間違いはない。この日から、マルコとイレーヌの生活は一 変した。世間は“人類が月の表面を歩いて以来の最も重大な出来事”に大騒ぎ。男たちは寄るとさわると赤ちゃん談議に熱中した。そんな騒ぎをよそにマルコの おなかは日ましに大きくなっていったが、はじめのうちこそイヤがっていたイレーヌも今では彼の出産が待ちどおしい。こうなれば、生まれてくる赤ちゃんのた めにも正式に結婚だ。正式に籍を入れて、イレーヌに棄てられないようにしなければ、と本気で考え込むマルコだった。ある日、彼はマタニティ・ドレスのモデ ルを頼まれた。これから増えるかもしれない男性の妊娠にそなえて、早くも妊夫服の製造にふみきった会社からのもの。やがてパリの町中が、マルコの妊夫服姿 のポスターでいっぱいになり、男性妊娠第一号のマルコはテレビや雑誌の取材に大わらはだった。彼の妊娠発見者ショーモン先生は、永年の研究が実証されて大 喜び、国際会議に出席して、物質汚染によるホルモン変調説をブチまける。だが、あとは出産を待つだけのマルコに大きな心配事がふってわいた。おなかの中に 赤ちゃんのいる気配がないのだ。だが、この心配は七ヵ月になって可能になったレントゲン撮影によって解決した。マルコのおなかのふくらみは単なる肥...
クレジット
監督 (1)
俳優 (37)
映画製作・配給会社 (4)
クレジットタイトル詳細 (13)
- シナリオライター : Jacques Demy
- 作曲家 : Michel Legrand
- Editor : Anne-Marie Cotret
- 録音技師 : Louis Hochet
- Costume designer : Gitt Magrini
- 音声アシスタント : Maurice Dagonneau
- 撮影技師アシスタント : Jean-Claude Marisa, Georges Pastier
- 撮影技師 : Georges Pastier
- 製作部長 : Henri Baum
- Assistant editor : Monique Teisseire
- 装飾 : Bernard Evein
- 撮影技師 : Andréas Winding
- 演出助手 : Jean Lara
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技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : コメディー
- テーマ : 父性
- 言語 : フランス語
- 出身 : フランス, イタリア