あらすじ
一九四四年--ドイツ占領下フランスの小都市モントバン。町の病院に勤務する外科医ジュリアン・ダンデュ(フィ リップ・ノワレ)は、美しい妻クララ(ロミー・シュナイダー)、娘フロランス(カトリーヌ・デラポルテ)、母(マドレーヌ・オーズレー)の四人でつつまし くも平和な家庭を築いていた。しかし戦争の暗雲は容赦なくこの静かな町にもたれ込み始め、連合軍の上陸に備えるべく、ドイツ軍は親衛隊を先頭に全市町村の 掃討作戦を開始した。ジュリアンの病院にも連日ドイツの傷痍兵やテロリストの重傷者が担ぎ込まれてきた。家族の身を案じたジュリアンは、同僚であり友人で もあるフランソワ(ジャン・ブイーズ)の勧めもあって、クララとフロランスを自分の城のあるバルベリー村へ疎開させることにした。それが悲劇の発端だっ た。妻子と別れてから五日、彼は無性に二人に会いたくなった。戦時下とは思えない南フランスの緑豊かな風景を横に見ながら彼は車をとばした。城は、村はず れの絶壁にいつもと変わらぬ偉容を誇り、聳え立っていた。宿舎の部屋には妻と娘の姿は見当らない。礼拝堂には老若男女村人全員の射殺死体が転がっていた。 地獄のきわみともいえる殺害現場に思わず嘔吐するジュリアン。彼は城の中庭へ走った。そこにはフロランスが血に染まって倒れ、そのそばに黒こげの死体が転 がっていた。ドイツ軍の集団暴行を受け、火炎放射器で焼き殺された最愛の妻の無残な姿、そして娘の惨殺死体。彼は勝手知った城の秘密通路を通り、隠して あった一挺のショットガンをとり出した。そして橋桁をはずして城館を孤立させた。地下室のワインを呷りジュリアン一家の幸福だった頃のホーム・ムービーに 歓声をあげるドイツ兵。それをマジック・ミラーの奥から涙にむせびながら身を震わせて凝視するジュリアン。クララとフロランスの楽しかった頃の想い出が走 馬燈のように胸裡をかけめぐる。ビリアッツの休暇でクララと初めてあった日のこと、妻と別れた直後、母の愛に飢えていたフロランスはたちまちクララになつ き、仲のいい姉妹のようだった。永遠の愛を誓い、周囲に祝福されての再婚。フロランスの洗礼式、そして小学校の卒業式。ジュリアンは神出鬼没の行動で整然 とドイツ兵を粛清していった。本隊への合流を急ぐあまり車もろとも橋桁と転落死するもの。ロープを伝って逃げようとして狙撃されるもの。城の地下で水責め...
クレジット
監督 (1)
俳優 (15)
映画製作・配給会社 (4)
- 海外製作作品 : TIT Filmproduktion
- Film exports/foreign sales : LCJ Editions & Productions
- フランス国内配給 : Les Artistes Associés
クレジットタイトル詳細 (13)
- Adaptation : Pascal Jardin, Claude Veillot
- Screenwriters : Robert Enrico, Pascal Jardin, Claude Veillot
- フォトディレクター : Étienne Becker
- 作曲家 : François de Roubaix
- Assistant directors : Claire Denis, Jacques Santi, Jean Achache
- Editor : Eva Zora
- 録音技師 : Bernard Aubouy
- Costume designer : Corinne Jorry
- プロデューサー : Pierre Caro
- 撮影技師 : Patrice Wyers
- 製作部長 : Alain Belmondo
- スクリプト : Catherine Prévert
- 装飾 : Jean Saussac
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技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : ドラマ
- テーマ : 戦争, 復讐
- 言語 : フランス語
- 出身 : ドイツ, フランス