「第5回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」の審査員を務めるアブデラマン・シサコ。フランスで公開されたばかりの新作で、長編監督作品としては5作目となる「Timbuktu / ティンブクトゥ(原題)」について語ります。
2014年「カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に出品された本作は、そのジャーナリズム的価値を特に評価され、エキュメニカル審査員賞およびフランソワ・シャレ賞を受賞しました。
西アフリカ、マリ北部。イスラム原理主義グループに支配された街トンブクトゥの、ある家族の日常が描かれています。トゥアレグ族の遊牧民キダーヌとその妻、娘。サハラ砂漠での平和な生活はやがて、イスラム原理主義者たちの唱える「戒律」により、一変する…。
プロの俳優だけでなく、一般のアマチュアもキャストに交え、撮影の一部は、マリで行われました。複雑で過酷な現実を訴える一方、シサコは、「イスラム原理主義組織」を決してカリカチュア的に誇張して描くことのないよう、配慮したと言います。さまざまな状況や場面を組み合わせた群像劇は、政治という大きな流れの中で、それぞれの運命を生きる人々の姿を映し出します。
この作品を制作するにあたって、シサコは、2012年に北マリの小さな街アグロクで実際に起こった、若いカップルがイスラム武装集団に石を投げつけられ惨殺されるという事件に注目しました。
こちらでトレーラーをご覧いただけます: https://www.youtube.com/watch?v=dGO5_qNnz1M
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