2003年8月・9月にフランス映画が記録した世界の興行成績
第一位
8月から9月、世界的に最も好成績を収めたのはFrancois Ozon 作「Swimming Pool」です。この期間に計1000万ユーロの興行収入を記録しました。現在ヒットチャート集計国16か国中8カ国で劇場公開中です。Focus Features により7月2日から公開が始まったアメリカでは、たった2ヶ月間で550万ドルを超える最大スコアを記録することになりました。「Peuple Migrateur (WATARIDORI)」と同様、アメリカ公開開始からの合計興行収入は1000万ドルの大台に達し、動員数約170万と推計されています。8月14日、Constantinが119本で劇場公開を始めたドイツでも開始と同時に快調なスタートを切り、9月末時点で45万人を超える動員数となっています。この成功は衰えを知らず、イギリスでは8月22日にUGC Films UK により38館でスタート、既に100万ユーロを超える収入を記録しました。なおスイスでは現在公開中で、ポーランド、オーストリア、オランダでも成功を収めています。
アメリカでの「スイミング・プール」、「WATARIDORI 」の活躍以外では、同国における「And now… Ladies and Gentlemen (アンド・ナウ・レディース・アンド・ジェントルメン)」 の好成績が特記に値するでしょう。Paramount が8月1日、32本で公開をスタートした本作品は、10月5日の時点で既に70万ドルを越える興行収入を記録しています。
ここ数ヶ月のうち意外なところではFrancois Dupeyron 作「Monsieur Ibrahim et les fleurs du Coran (仮題:イブラヒムおじさんとコーランの花たち)」がダイレクトにチャート2位にランクインしました。特にイタリアでの好調なスタートが理由と考えられます。Lucky Red 社により、126館という大規模な形で8月29日から公開され、9月末時点で29万5千人を動員したのですから、この作戦は成功といえるでしょう。
そのほかトップ15にランクインした作品としては、現在チャート集計国5カ国で上映中のSylvain Chomet 作 「Les Triplettes de Belleville (ベルビルのランデブー)」 が挙げられます。約77万ユーロの興行収入の大部分は、8月29日、53館で公開を始めたイギリスの Metro Tartan Distribution によりもたらされました。また、同じ日にVertigo Films によりスペインで約50本の公開がスタートしており、デンマーク(Sandrew Metronome配給)、イタリア(Mikado Film)でも公開が始まっています。
ケベックの父の日
Michel Boujenah の初監督作品はケベックで成功を収めています。Alliance Atlantis が9月19日に公開をスタートした「Pere et fils (父と子)」は51館と好調なスタートを切り、2週間で約23万9千ユーロの興行成績、動員数にして6万5千人を記録しました。
アルゼンチンでも快調なフランス映画
2年に渡り猛威を振るった経済危機にもかかわらず、フランス映画、合作映画は大衆の支持を得ています。2003年10月初頭、73万人の観客がフランス映画を既に見たことがある、と言っています。最近ではAlfa film により8月7日、14館で公開がスタートしたClaude Chabrol 作「La Fleur du Mal(悪の華)」が9月末時点でおよそ8万人の観客を動員しました。この作品と並行し、「L’ Adversaire (見えない嘘)」、「Balzac et la petite tailleuse chinoise (小さな中国のお針子)」、「Irma Vep (イルマ・ヴェップ)」、「Respiro (グラツィアの島)」、「Le Pianiste (戦場のピアニスト)」と目下のところ6本のフランス映画がアルゼンチンで公開されています。
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