パリのとあるパーティーの席で、映画監督見習のボリスと若い管理職のマリリンは会ったばかりだと言うのにお互い愛し合うカップルを演じる。そして実際に二人は恋に落ちる。
その５年後、マリリンはボリスと子供達を同伴してバレアレス諸島に出張に行く。主夫の役割に疲れていたボリスがまさにマリリンと別れようとしていたその時に、彼女は愛の逃避行を遂げ姿を消してしまう。
その５年後、マリリンはピレネー山脈の奥深くに再び現われ、“リソースワークショップ”に参加するアメリカ人の集団を引き連れている。高山に棲むオオライチョウの交尾の不思議を見せてくれるその男がボリスに他ならないことに気がつくマリリン。
数年前、お互い知らないのに知っているかのごとく演じたように、マリリンとボリスは今度はお互いを知っているのに見知らぬ二人を演じようとする。