今年三十歳のジャンヌ(ジャンヌ・モロー)は、新聞社を経営するアンリ(アラン・キュニー)と結婚して八年になる。二人の間には娘が一人いた。夫婦の情愛 より事業に専念するアンリに対して、ジャンヌは身心共に不満だった。ジャンヌの慰めは、毎月一度パリの友人マギー(ジュディット・マーグル)を訪ねること だった。大都会の華やかな社交界に出入りするうちに、常連の一人でポロの名手ラウール(ホセ・ルイ・ド・ビラロンガ)が、いつしか彼女の心に忘れ得ぬ存在 となっていった。ジャンヌは想いがつのればつのるほど、夫に知れぬかと心配した。ある日、アンリはジャンヌのパリに行くことの秘密をたずねた。彼女は身の 潔白を証明するために、ラウールたちを邸に招かねばならなくなった。ジャンヌはマギーにラウールを彼女の恋人と偽って連れて来るように頼んだ。その帰途、 ジャンヌの車が故障した。彼女は通りがかりの車に乗せてもらった。車の持主はベルナール(ジャン・マルク・ボリー)という考古学者で、彼女を邸まで送っ た。マギーやラウールはもう来ていた。ベルナールも一緒に食事をして、泊っていくことになった。ジャンヌはこの風変りな青年に、いつしかひきつけられるよ うになった。一同は翌朝、釣に行くために早く寝室に入った。ジャンヌはなかなか眠れなかった。階下の広間の灯も消えなかった。ベルナールも本を読んでい た。彼女は広間に下りた。ジャンヌは戸外に出た。心地よい夜風、月の光、ベルナールは彼女の後に従った。二人は手を重ね、唇を合わせた。そして橋のたもと のボートの中に身を横たえた。二人はジャンヌの寝室に戻り、燃えるような一夜を送った。夜が明けた。ジャンヌは今までの生活を清算して、アンリと別れるこ とにした。彼女は驚くアンリやマギーたちの前を通り、ベルナールの車に乗った。
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