デンマーク人映画監督ニコラス・ウィンディング・レフンが、外国人として初めて「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(myFFF)」の審査委員長に!すでにカルト的作品と評される「ドライヴ」、そして「ブロンソン」、「オンリー・ゴッド」などの名作を生み出した、あの監督です。
さあ、フェスティバルに新しい風が吹きます!
初の外国人審査委員長となったニコラス・ウィンディング・レフンが、妖しい魅力たっぷりのレフン・ワールドへと、みなさまをご案内します。
デンマーク人映画監督・プロデューサー、ニコラス・ウィンディング・レフン。26歳の若さで長編第一作目「プッシャー」を制作しました。もともと短編だった作品を長編としてリメイクしたこの作品は、三部作として続編が制作され、犯罪サスペンス映画のカルト的作品と評されています。
多作の監督として知られ、その間にも1999年に同じデンマーク人俳優でレフン作品には欠かせない存在であるマッツ・ミケルセン出演の「ブリーダー」、2003年には初の英語作品「Fear X」を制作。この作品は、興行成績こそ振るわなかったものの、高い評価を得ました。2007年には、イギリス犯罪史上最も危険と言われた実在の犯罪者をモデルにした作品「ブロンソン」が話題に。俳優トム・ハーディとはじめてタッグを組みました。
続いて制作された「ヴァルハラ・ライジング」では、マッツ・ミケルセンを再度主演に迎え、バイキング時代を舞台に描く歴史アドベンチャーに挑戦。北欧神話をモチーフにした冒険物語で、これまで描き続けてきた暴力性というテーマを追及しました。その後は活動の場をさらに広げ、評価を高めてゆきます。
2011年監督作品「ドライヴ」で、その年のカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。その2年後には、ライアン・ゴスリング、クリスティン・スコット・トーマス出演の「オンリー・ゴッド」で同じくカンヌのコンペティション部門でパルムドールを争い、国際的評価を揺るぎないものにしました。
観る者の陶酔を誘い、想像力を刺激するレフン作品の世界観は、多くの観客を魅了しています。レフンは、自身の作品における暴力性について、次のようにも語っています。
「芸術とは暴力的な行為だ。そして私のやり方は、ポルノ的とさえ言えるだろう。興奮を掻き立てられるものでなくちゃならない。その必要性を自ら抑制し、禁じることはできない。」
2014年カンヌ国際映画祭では、審査委員長ジェーン・カンピオンとともに審査員を務めたニコラス・ウィンディング・レフン。エル・ファニング、キアヌ・リーヴス出演の新作「ザ・ネオン・デーモン(原題)」の公開が待たれるところですが、まずは、「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(myFFF)」の審査委員長として、フェスティバルを盛り上げていただきましょう!
レフン率いる映画関係者審査団は、コンペティション部門長編作品10本の中から一作、優秀作品を選出します。