あらすじ
〈第 1章・ヴェスパに乗って〉8月のローマをナンニ・モレッティ(本人)が、ヴェスパに乗って軽快に走る。夏枯れの映画館でイタリア映画を観るが、登場人物の 陳腐なセリフに憤慨し、「君たちは勝手に年をとれ。僕はきちんと叫んで、今は栄光の四十男さ」と叫ぶ。古い庶民的な地区で家や町並みを眺めるのは好きだ が、ローマ郊外の振興住宅地のこぎれいさには少々嫌気がさす。通りすがりに、なんと憧れのジェニファー・ビールス(本人)と夫のアレクサンダー・ロック ウェル(本人)に遭遇。ナンニは彼女主演の「フラッシュダンス」で人生が変わったほどの大ファンだが、相手にされない。殺人鬼映画「ヘンリー」を観るが、 観るに耐えない。これを絶賛した批評家が眠りにつく前に、目の前でその評を朗読してやると批評家は泣きだした。その後75年に映画監督ピエル・パオロ・バ ゾリーニが殺害された現場を訪ねる。 〈第2章・島めぐり〉脚本に打ち込むため、旧友ジェラルド(レナート・カルペンティエリ)が『ユリシーズ』の研究をしているリーパリ島を訪ねるが、島は交 通量が多く喧騒で仕事にならない。2人はもっと静かなサリーナ島に行くが、ジェラルドは船内で30年前に観ることをやめたはずのテレビをついうっかり観て しまい、アメリカのテレビドラマの続きが気になって仕方なくなる。サリーナ島は一人っ子が多く、電話の取り次ぎもままならない。若者たちの観光名所パナ レーア島は避けてロッセリーニの「ストロンボリ」の舞台となった火山の島、ストロンボリ島へ。ジェラルドのテレビ病は嵩じ、ナンニにアメリカ人観光客へド ラマの続きを聞いてくれるようせがむ。ストロンボリ再興を願う村長に見送られながら、彼らは静謐なアリクーディ島へ。だがジェラルドは、テレビを求めて電 気もない島から逃げ出す。 〈第3章・医者めぐり〉原因不明の激しいかゆみに教われたナンニは、評判の皮膚科病院で診察を受け、薬を飲み続けたが一向に治らない。皮膚学会のプリンス と呼ばれる人をはじめ様々な医者に診てもらうが、皆、診断が異なっていた。様々な治療法を試してみても無駄で、とうとう精密検査で肺ガンだと宣告される。 手術を受けるが、執刀した医師は、これはホジキン(薬で治る程度のガン)だとあっさり言った。快復したナンニは、「食事前に水を一杯飲むのは悪くない」 と、うまそうに朝の水を飲み干す。
クレジット
監督 (1)
俳優 (7)
映画製作・配給会社 (5)
- 製作代表 : Banfilm
- Co-productions : STUDIOCANAL, Arte France Cinéma
- 海外製作作品 : Sacher Film
- Film exports/foreign sales : The Works
- フランス国内配給 : BAC Films
クレジットタイトル詳細 (12)
- 製作代表 : Nella Banfi
- シナリオライター : Nanni Moretti
- フォトディレクター : Giuseppe Lanci
- 作曲家 : Nicola Piovani
- 編集担当 : Mirco Garrone
- 録音技師 : Franco Borni
- Costume designer : Maria Rita Barbera
- Foreign producers : Nanni Moretti, Angelo Barbagallo
- 製作部長 : Luigi Lagrasta
- 報道担当(映画) : Simona Benzakein
- Production Designer : Marta Maffuci
- フランスの配給会社 : Jean Labadie
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技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : フィクション
- サブジャンル : 人生ドラマ
- 言語 : イタリア語
- 出身 : イタリア, フランス
- Original French-language productions : いいえ