あらすじ
人類の発祥地とされる世界最大の熱帯湖の湖岸は、今日グローバリゼーション最大の悪夢の舞台となっている。
タンザニアでは1960年代、科学実験と称して捕食性の貪欲なナイルパーチがビクトリア湖に導入された。それ以来、ほとんど全ての土着の魚群は死滅した。巨大なナイルパーチの白身肉の全北半球への輸出が成功し、この環境破壊からは実り多い産業が生まれた。
漁師、政治家、ロシア人パイロット、売春婦、実業家、欧州委員がアフリカ諸国の国境を越えた惨劇の登場人物。
実際、上空では旧ソ連の巨大な貨物飛行機が湖上をひっきりなしに飛び交い、南への武器輸出、という全く違った商売への門戸を開放している。
クレジット
監督 (1)
映画製作・配給会社 (4)
- 製作代表 : Mille et Une Productions
- Foreign production companies : Saga Film, Coop99 Filmproduktion
- Film exports/foreign sales : Celluloid Dreams
- フランス国内配給 : Ad Vitam
クレジットタイトル詳細 (5)
- Editor : Denise Vindevogel
- 録音技師 : Cosmas Antoniadis
- 海外プロデューサー : Hubert Toint
- 報道担当(映画) : Matilde Incerti
- Sound editor : Veronika Hlavatsch
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技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : ドキュメンタリー
- テーマ : 環境, 社会
- 言語 : 英語
- 出身 : フランス, ベルギー, オーストリア
- Original French-language productions : 不明
興行収入・公開作品
ニュース&アワード
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代表団 (1)
About
「ダーウィンの悪夢」は全くの実話である。グローバリゼーションを背景とした、北半球と南半球の人間たち、そして魚たちの物語。本作のアイディアは、1997年に産業革命がたどり着いたムワンザという名の小村で生まれた。そこで私は食料を満載した二機の巨大貨物飛行機が交差するのを見たのである。一機目は近隣の国連難民キャンプ向けに45トンの援助食糧、小麦、とうもろこしを満載してアメリカから届いた。もう一機は50トンの鮮魚を載せてベルギーに向かっていた。
ナイルパーチは湖の中ではごく最近仲間入りした種である。人工的に導入された後、この肉食魚は土着の魚のうち95%以上を食べ尽くしてしまった。その結果、世界最大の熱帯湖であるビクトリア湖のエコシステムは今日完全にバランスを崩し、酸素が不足している。ところが腹をすかせた大魚は自分達の稚魚をも食しながら成長しつづける。それにより多国籍かつ一時的な食料産業が誕生した。これら全ては地球上最も貧しい国の一つ、タンザニアで起こる。湖岸に暮らす数百万の人々はもはや魚を食べることができない。ナイルパーチは経済の法則、強者の論理に則って、飛行機に乗り北半球に向かう。