アレクサンドル(ジャン=ピエール・レオ)は定職もなく、ブティックを経営する年上のマリー(ベルナデット・ラフォン)の世話になって暮らしてい る。ある朝早く外出した彼は元婚約者の細菌学教師ジルベルト(イザベル・ヴェンガルテン)を学校の前で待ち伏せして愛を告白するが、彼の生き方が理解でき ないシルベルトは拒絶する。振られたアレクサンドルはカフェで目のあった別の女に声をかけ、ヴェロニカ(フランソワーズ・ルブラン)という名の彼女の電話 番号を聞き出す。家でアレクサンドルはマリーにジルベルトにふられ、ヴェロニカに会ったことを話す。電話でヴェロニカと約束したアレクサンドルだが彼女は 現れず、偶然通りかかったジルベルトに、彼のプロポーズでむしろ別の婚約者(ジャン・ユスターシュ)と結婚する決意を固めたと告げられる。すっぽかしにめ げないアレクサンドルはヴェロニカを再び呼び出し、それから急速に親しくなる。彼女は病院の麻酔助手で、医者たちは行きずりの男たちと体を交えてきたが虚 無を感じるだけだった。アレクサンドルはそんな彼女にとって特別な男になってきたようだ。マリーはアレクサンドルが彼女と会っていることを知っているが厭 味を言う以上の干渉はしない。だが彼女がフィリップという男と会うと聞いてアレクサンドルは激しく嫉妬する。マリーはロンドンに出張するから空いた部屋は ご自由にと言って家をあけ、果してアレクサンドルはヴェロニカを家に連れ込んで一夜を過ごした。マリーは嫉妬を感じているようだが、大人らしく冷静に対処 し、アレクサンドルも彼女から離れられない。そんなある夜、酔っぱらったヴェロニカが二人の部屋を訪れ、裸になって二人のベッドにもぐり込んだ。これ以来 ヴェロニカは二人の部屋に度々入り浸るようになり、三人の奇妙な関係が始まる。マリーがホームパーティーに例のフィリップという男を招いたと聞いてアレク サンドルは我を失って怒り、ヴェロニカが二人のあいだをとりなしたことがきっかけになって、二人の女が急に接近する。ある晩ヴェロニカはワインに酔った勢 いで、自分がアレクサンドルとマリーの二人を深く愛していること、今まで多くの男と寝たことはまるで無意味だったこと、初めて愛した男がアレクサンドルで あることなどを延々と語り始める。ヴェロニカの告白にアレクサンドルは圧倒されるが、マリーは急に冷淡になる。病院に帰るヴェロニカと彼女を送っていくア レクサンドルを追い出し、マリーはエディット・ピアフの「恋人たち」のレコードにじっと聞き入る。ヴェロニカはアレクサンドルを激しく拒絶し、自分が妊娠 していると告げ、彼を追い払う、いったんは帰ろうとしたアレクサンドルだが踵を返し、合鍵を使って彼女の部屋に入る。ヴェロニカはベッドに横たわって笑い 転げる。アレクサンドルは彼女に覆いかぶさって激しいプロポーズの言葉を叩きつける。ヴェロニカは笑いながら結婚を承知すると、吐き気がするから洗面器を 寄越せと命じる。洗面器を渡したアレクサンドルは、力尽きたように床に座り込む。
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