あらすじ
概要
1965年2月にアメリカによる北ヴェトナムへの空爆、いわゆる「北爆」の開始、それに対する同年3月26日のアリス・ハーズ、11月2日のノーマン・モリソンらによる米国内での抗議の焼身自殺や、わきあがる反戦運動を背景に、クリス・マルケルが、1966年、ジャン=リュック・ゴダール、ヨリス・イヴェンス、アラン・レネ、クロード・ルルーシュ、アニエス・ヴァルダ、ウィリアム・クラインに呼びかけて、南ベトナム民族解放戦線への連帯を表明する映画を企画し、1967年春までの現在進行形の状況を織り込んだオムニバス映画となった。それが本作『ベトナムから遠く離れて』、クリス・マルケルの製作会社「SLON(Société de Lancement des Œuvres Nouvelles)」の設立第一作である。
ホー・チ・ミン
準備を始めるや、協力者は多く、小説家のジャック・ステルンベール、『ホー・チ・ミン』を書いたジャーナリストジャン・ラクチュール、米軍従軍記者ミシェル・レイ、人類学者で映画監督のジャン・ルーシュと社会学者エドガール・モランの共同監督作『ある夏の記録』に主演したイヴェンスの妻マルセリーヌ・ロリダン=イヴェンス、フランスにおけるチェ・ゲバラの著作の翻訳者であるフランソワ・マスペロらが、この映画に豊かなスクリプト(テクスト)を与えた。
撮影監督も同様、『ポリー・マグーお前は誰だ』(1966年)を撮ったばかりのジャン・ボフティがひきつづきクライン部分を担当、ジャック・ドゥミ監督の『ロシュフォールの恋人たち』(1966年)を撮ったばかりのギスラン・クロケ、ゴダール監督の『男性・女性』のウィリー・クラント、ジャック・リヴェット監督の『修道女』(1966年)を撮ったアラン・ルヴァン、マルケル監督の『美しき五月』(1963年)を撮ったドニ・クレルヴァルらが参加する。
編集もレネ監督の『戦争は終わった』(1966年)の編集を終えたエリック・プリュー、マルケル監督の『ラ・ジュテ』(1963年)やルーシュ=モランの『ある夏の記録』のジャン・ラヴェル、イヴェンス監督の『北緯17度 ベトナム戦争実録』(1967年)のラニャール、ロベール・アンリコ監督の『冒険者たち』(1967年)のジャクリーヌ・メピエル、映画プロデューサーラウール・レヴィの監督作『ザ・スパイ』(1966年)を編集したアル...
クレジット
Directors (7)
俳優 (6)
映画製作・配給会社 (2)
- フランス国内配給 : Sofradis
クレジットタイトル詳細 (9)
- Screenwriters : Jean-Luc Godard, Chris Marker, Jacques Sternberg
- Directors of Photography : Jean Boffety, Denys Clerval, Ghislain Cloquet, Willy Kurant, Alain Levent, Kieu Tham, Bernard Zitzermann
- 監督補佐 : Charles Bitsch
- Editor : Jacqueline Meppiel
- 録音技師 : Antoine Bonfanti
- プロデューサー : Chris Marker
- Narrators : Maurice Garrel, Michèle Ray Gavras
- Participants : Anne Bellec, Karen Blanguernon, Bernard Fresson, Maurice Garrel, Jean-Luc Godard, Chí Minh Hồ, Valérie Mayoux, Marie-France Mignal, Fidel Castro
- スチールマン : Jean Lacouture
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Watch ベトナムから遠く離れて in VOD
技術面詳細
- タイプ : 長編映画
- ジャンル : ドキュメンタリー
- テーマ : 政治, 戦争
- 言語 : フランス語
- その他の国の共同制作者 : フランス
- Original French-language productions : 不明
興行収入・公開作品
テレビ放送
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About
構成
エピローグと11章、そしてプロローグで構成されている。
- エピローグ
- 第一章「ハノイ爆撃」 1. Bomb Hanoï !
- 富める者の戦争と貧しい者の戦争、一方的な空襲。
- 第二章「パレードはパレード」 2. A parade is a parade !
- ヴェトナム戦争に反対する者、賛成する者の3つのデモ。
- 第三章「ジョンソンの泣きベソ」 3. Johnson pleure
- ヴェトナムでのアメリカ敗北の芝居。米大統領リンドン・ジョンソンに扮した少女が泣く芝居。
- 第四章「クロード・リデール」 4. Claude Ridder
- 想像上のテレビでレポーター「クロード・リデール」(ベルナール・フレッソン)が不信の時代を語る。
- 第五章「フラッシュ・バック」 5. Flash Back
- インドシナ戦争から今日までの回想。
- 第六章「カメラの眼」 6. Camera eye - ジャン=リュック・ゴダール監督『カメラ・アイ』
- ミッチェル撮影機を覗くゴダールのモノローグ。
- 第七章「ビクター・チャーリー」 7. Victor Charlie
- 歌うトム・パクストンと、従軍記者ミシェル・レイの捕虜体験の回想。
- 第八章「なぜ我らは戦うのか?」 8. Why we Fight
- ウィリアム・ウェストモーランド将軍の語るアメリカ合衆国の正式見解。
- 第九章「キューバのカストロ」 9. Fidel Castro
- ゲリラ戦のメカニズムについてのカストロ自身の解説。
- 第十章「アンとユエン」 10. Ann Uyen
- 1965年11月2日、ペンタゴン前で焼身自殺したノーマン・モリソンの妻アンの回想と、彼の死の重要性についてのパリのヴェトナム人ユエンの指摘。
- 第十一章「めまい」 11. Vertigo
- 1967年4月15日のアメリカ史上最大のデモ。ヴェトナム戦争によって起きる錯乱。
- プロローグ
スタッフ
- 監督 : アラン・レネ、ウィリアム・クライン、ヨリス・イヴェンス、アニエス・ヴァルダ、クロード・ルルーシュ、ジャン=リュック・ゴダール
- 脚本 : クリス・マルケル、ジャン=リュック・ゴダール、ジャック・ステルンベール、ジャン・ラクチュール、ミシェル・レイ、マルセリーヌ・ロリダン=イヴェンス、フランソワ・マスペロ、クリスチャン・クインソン
- 撮影 : ジャン・ボフティ、ドニ・クレルヴァル、ギスラン・クロケ、ウィリー・クラント、アラン・ルヴァン、キュー・タム、ベルナール・ジツェルマン
- 音楽 : ミシェル・ファーノ、ミシェル・キャプドナ、ジョルジュ・アペルギス
- 録音 : アントワーヌ・ボンファンティ
- 編集 : クリス・マルケル、エリック・プリュー、ラニャール、ジャン・ラヴェル、ジャクリーヌ・メピエル、アルベール・ジュルジャンソン、コレット・ルルー
- タイトル : クリスチャン・クインソン
- 助監督 : ディディエ・ボード、アラン・フランシェ、ピエール・グルンステイン、シャルル・L・ビッチ
- プロデューサー : クリス・マルケル
- 製作会社 : ソシエテ・プール・ル・ランスマン・デ・ズーヴル・ヌーヴェル(SLON、パリ)
キャスト
- ベルナール・フレッソン (クロード・リデール役)
- トム・パクストン (Tom Paxton、本人、フォークシンガー)
- ジャン=リュック・ゴダール (本人)
- ウィリアム・ウェストモーランド (本人、アメリカ軍人)
- フィデル・カストロ (本人、キューバ国家元首)
- ホー・チ・ミン (本人、ベトナム労働党主席)
- ジョン・リンゼイ (本人)
- ミシェル・レイ (本人、元米軍従軍記者)
- アン・モリソン (本人、ノーマン・モリソンの妻)
- ユエン (本人、在仏ヴェトナム人女性)
- フランシス・スピールマン (本人、アメリカ軍人)
- ヴァレリー・マイユー
- モーリス・ガレル
- アンヌ・ベレック
- カレン・ブランゲルノン
- マリ=フランス・ミニャル
Source : Wikipedia